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2026年1月3日未明、世界は衝撃に包まれました。
アメリカ合衆国がベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領とその妻シリア・フローレスを、カラカスの住居から直接拘束し、国外へ移送したのです。
トランプ大統領が自ら「Operation Absolute Resolve(絶対的決意作戦)」と名付け、成功を宣言したこの軍事作戦は、冷戦終結後では異例の「他国指導者捕縛」として歴史に刻まれました。作戦の概要とその衝撃
米軍特殊部隊(主にデルタフォース)が150機以上の航空支援を受け、わずか30分〜2時間半で作戦を完遂。
マドゥロ夫妻は米軍艦経由でニューヨークへ移送され、1月5日に連邦裁判所で麻薬テロリズム関連の罪で起訴されました。
無罪を主張したマドゥロは法廷で「私はまだ大統領だ」と語ったといいます。
トランプ大統領は「ベネズエラを当面運営する」と発言し、世界最大級の石油埋蔵量へのアクセスを強調しました。
議会承認なしの単独行動は、国内でも民主党から「違憲の戦争行為」と激しく非難されました。

ベネズエラ国内は意外に静か
作戦直後のカラカスは異様に静かだったといいます。
大規模な祝賀デモも、激しい抵抗デモも起きず、交通量は少なく店舗は閉まり、住民は自宅で様子を見守る「緊張した平静」が続いているようです。
国外のベネズエラ人コミュニティ(マイアミなど)では歓喜の声が上がりましたが、国内ではチャビズム()の抑圧が残る中、反マドゥロ派も公に喜びを表現しにくい状況でした。
副大統領だったデルシー・ロドリゲスが暫定大統領に就任。
最初は「帝国主義的拉致」と米国を強く非難していましたが、数日後には態度を軟化させ、「米国との協力と対話」を呼びかけるまでに至っています。
トランプ氏の「協力しなければマドゥロより悪い目に遭う」という警告が効いたとも言われています。
※チャビズム・・・ベネズエラの故ウゴ・チャベス大統領が提唱し、ニコラス・マドゥロ現大統領に引き継がれた政治的イデオロギーおよび運動を指す。 社会主義的政策の推進・反米主義・ラテンアメリカ諸国との連携(統合)重視・貧困層を主な支持基盤とするポピュリズム的な側面 といった特徴を持つ

歴史は繰り返す? 過去の類似事例との比較
この作戦は、共和党政権下で繰り返されてきたパターンです。
1989年:ジョージ・H・W・ブッシュ大統領 → パナマのマヌエル・ノリエガ捕縛(麻薬容疑)
2003年:ジョージ・W・ブッシュ大統領 → イラク侵攻後のサッダーム・フセイン捕縛
2026年:ドナルド・トランプ大統領 → ベネズエラのマドゥロ捕縛

規模はイラクのような全面侵攻ではなく、パナマに近い精密作戦でしたが、国際法違反の批判は共通しています。
国連憲章に照らせば、安保理承認のない武力行使は明確な違反になります。
多くの国が「危険な先例」と警鐘を鳴らしています。

マドゥロ政権は「それなりにうまくやった独裁者」だったのか?
独裁にもいろいろあります。
例えば、リビアのカダフィ大佐は、独裁者でありながら石油収入を教育・医療・インフラに投じ、アフリカ最高水準の生活を実現したため、「それなりに国をよくした」との評価が一部に残っています。
一方、マドゥロは違います。
チャベス時代の遺産を食い潰し、GDP80%縮小、ハイパーインフレ、700万人以上の国外逃亡という歴史的惨事を引き起こしました。
肯定的な遺産はほぼなく、「無能な独裁者」という評価が圧倒的です。

今後の鍵は裁判と移行プロセス
マドゥロ夫妻の裁判は3月17日に次回公判が予定されており、結果次第でベネズエラの未来が大きく変わると思われます。
●有罪ならチャビズムの終焉と移行加速
●無罪なら国内混乱の再燃リスク
●長期化なら不確実性が続く

ロドリゲス暫定大統領は米国との対話路線を維持しつつ、国内の強硬派を抑える綱渡りを続けています。
石油資源を巡る米国の関与、自由選挙への道筋、国際社会の監視など、すべてが絡み合う中、ベネズエラは歴史の岐路に立っています。
この事件は、力の論理が国際法を上回る瞬間だったと言えるかもしれません。
しかし、その代償はこれから明らかになるでしょう。
2026年が始まってわずか数日、私たちはすでに新たな時代の幕開けを目撃しているのかもしれません。

参考

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「ベネズエラ攻撃の目の先には中国がある」 アメリカの軍事介入に「中国はやられたと思っている」と専門家
…か」と聞く。峯村さんは「ベネズエラ攻撃の目の先には中国がある。4月に訪中して習近平さんと会談することになるが、今回のベネズエラの件は交渉する際の材料になる」と話した。
(出典:J-CASTニュース)

 

NY株、最高値を更新…ベネズエラの権益期待で石油関連銘柄と原油や金価格も上昇
…9ドル高の4万8977・18ドルに上昇し、最高値を更新した。米国によるベネズエラへの軍事作戦後初の取引となったが、石油関連などが上昇し、原油価格や金価…
(出典:読売新聞オンライン)

 

<ツイッターの反応>

 

ニューズウィーク日本版
@Newsweek_JAPAN

ベネズエラの次はグリーンランド? トランプが掲げる「ドンロー主義」、帝国主義的野心の向かう先 <領土や資源への野心を隠さないトランプ。その牙は友好国であるはずのデンマークにも向けられた> newsweekjapan.jp/kimura/2026/01…

(出典 @Newsweek_JAPAN)

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